「白雅」「つつ井」から、1ブロック北の角にある、パン『フランス屋』。
ショーケースに並ぶのは、ドーナツ、フランスパン、食パンの3品のみ。
あちゃYOSHITAKEさんの同級生のお母さんが、一人で看板を守っているそうだ。
「ここでお店を開いて、44年になるかいねぇ...」
上品なご婦人で、女将さんと呼ぶよりも、お母様のほうがふさわしいかも。
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「昔、西条で親戚がパン屋をしよったんよ。うちの主人がそこで修行してきて、
今治でパン屋を始めたんやけど、最初は常盤町でお店を開いたんよ。」
それは、48年ほど前のことらしい。遠い記憶を思い返しながら、お母様の言葉が続く。
「初めは西条の親戚と同じ"黒猫パン"いう店の名前でしたけど、
共栄町に移ってくるときに"フランス屋"に替えたんよ。
あの頃は、この通りが今治で一番にぎやかじゃったけんねぇ」
今では閑散としているが、かつてこのわずか500mほどの長さの通りに、
5~6軒もの映画館が林立し、人通りで潤っていたのだという。想像も及ばない。
「主人が亡くなってからは、私がひとりで焼きよるんです。無理せんようにしながら...」
それで3商品だったのか。焼き上がりは朝10~11時頃。
「ドーナツは店を始めた時からあるねぇ。懐かしい言うて買いに来る人もおるし、
子どもに食べさせたいと買いに来る親御さんもおるね。」
ファーストフード店のワタのように柔らかいドーナツとは違い、
しっかりと小麦の味が楽しめる昔気質のドーナツだ。
砂糖の甘さもまたちょうどいい。
よく買ってきて差し入れしてくれるよ」
と、あちゃYOSHITAKEさん。
今回いろいろな店を回って気付いたのは、昔から続いている店には、
その店その味のファンがいる、ということ。
そして固定客を満足させる味と質を守り続けている。
その努力なくしては、商売は続いていかないのかもしれない。
ドーナツ 65円
フランスパン 110円
食パン一斤 240円
■ フランス屋
住 所 :今治市共栄町3-3-1
電 話 :0898-22-3294
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