大切な人たちへ
2011年10月 3日
先月は、ちょっと悲しいこと続きでした。身近な人が、二人も他界するなんて・・・・・・
(自分が5歳の頃)
ひとりは母親。
卵巣癌の告知を受けてから、闘病生活わずか6ヶ月であっという間に逝ってしまいました。我慢強い人で、家族に心配をかけたくなかったのだろうけど、最期まで「どうなるん?」と命のことを尋ねませんでした。終末が近づいた頃、実家に戻った僕の顔を見て、母は「産みの子が、帰ってきた・・・」とかすれる声をしぼりながら言いました。
10年間もの自転車世界旅を見守り続けてくれた母に、何の孝行もできないままになってしまいました。
そして、自転車仲間の一人が交通事故で亡くなりました。自転車が大好きな、まだ40代になって間もない女性。旦那さんや小学生の息子さんと一緒に、休日はいつもサイクリングに出かけていました。亡くなる2週間前に、一緒に大三島を走ったばかり。「次の連休、香川へうどんを食べに家族でサイクリングに行く予定なんです♪」と楽しそうに話していたのに、まさかその途中で逝ってしまうなんて・・・・・・「トモ子さんがアフリカのバスの中で、次々と窓の外から伸びて物色する手をモグラ叩きしているシーンが眼に浮かぶんですよー」
旅本が好きで、僕たちの本も熟読してくれていました。レース系自転車からツーリング車に買い換え、自転車「旅」の面白さを追求し始めたばかりの友人でした。
大切な人たちが近くでずっと見守ってくれていると信じてこれからも僕は、自転車に乗り続けます。
(自分の本、母の得意だったリース、お気に入りだった服、永久の旅路に母が携えていったもの・・・)