ときんやバス食堂（閉業）

2020.05.30

※2012年惜しくも閉店されました。

全国にチラホラ存在する “バス食堂” 。

字の如く、バスを改造した食堂で、その多くは古めかしくレトロな雰囲気を漂わせています。なぜか、夕方から深夜にかけて営業するのも特徴的。でも、徐々にその姿が消えつつあります・・・。でも今治市郊外に発見しました！JR波止浜駅に程近い場所に健在です。

きしむバスのドアを開けて、スッテプを上がると、ボックス式の座席とカウンター席、厨房をはさんで奥にもバスが1台改造されて座敷席になっています。

厨房には年配のご夫婦と、40代位の男性がひとり。思いきって聞いてみると、「私は息子で、二代目なんですよ」と若大将。人当たりのよい微笑みにホッとさせられました。「昭和５２年にこの店を始めて、平成元年に新しく２台つなげて広くしたんですよ」　とのこと。

メニューは、中華そば、鍋焼きうどん、スタミナ焼、ぎょうざ、などなど。おでんもいい感じで煮込まれています。なじみのお客が次々と訪れ、中には若いカップルも。

「昔は、夜中に開いている店が少なかったので3時ぐらいまで開けてましたね」と若大将。
造船所やタオル工場など労働者の町だけに、景気にも客足は左右されやすいようです。

「自転車のお客さんですか…あまり来んですね。自転車の人は、前の道をたくさん走ってるんですけどね」営業時間が夕方6時からなので、サイクリストにはちょっと利用しにくいのかな？でもこの店、しまなみ海道サイクリングの起点”サンライズ糸山”に割りと近いんです。そこに宿泊の際には、日暮れ頃、自転車でちょこっと出かけてみてはいかがでしょうか。

（2010年8月）