造船所の風景(伯方島)
伯方島のサイクリングロードからは、なんと造船所を見渡すことができる。ここは「しまなみ造船」。空高くクレーンがそびえていて、まるでレゴブロックの工作のように、巨大な鉄板が組み合わされ船が造りあげられていく。
埋立地に立つ造船所の建造風景は、ゆるやかな坂を上るサイクリングロードから、つぶさに見ることができるのだ。間近で見るとその迫力に圧倒される。関係者以外立ち入り禁止の構内を、上からぞんぶんに見れちゃうなんて、ちょっと得した気分になる。
今治市は平成の大合併によって、世界有数の海事都市になった。古くから造船業や海運業が盛んだった市町が合併したからだ。伯方島は海運のまちとして栄えた町で、地元の人の話によると「石を投げたら船会社の社長さんに当たる」とまで言われていたそうだ。現在は3社の造船所が、内航船や外航船を造っている。
船の外観ができあがったら、その船を海に浮かべる「進水式」と呼ばれるセレモニーが行なわれるが、しまなみ造船で行なわれる進水式は、一般に公開されることもある。「船の魅力を多くの人に感じてもらおう!」というわけだ。日程は、今治市の広報誌などに告知されるので、興味のある方はぜひチェックして欲しい。
造船所のある風景は、ひと休みの絶好ポイントにもなっている。